芽吹く前に

隣町には色んなお店があった。
ストリート、アメカジ、モード、ヤンキー、ヒップホップ。

自転車を止めて、商店街のアーケードを練り歩き見ていく。

マコト、あれいいじゃん!

ヤンキー系のお店の前にかかっている、犬のプリントされたジャージを指さして、ケンタが言った。

お前、ふざけるなよ!あんなの着れないだろ!

声でかいよ。お店の人に聞こえるよ。

ヤンキー系のお店は学生服の裏ボタンを買ったことがあるくらいだ。

ちょっとマコト寄って行こうよ!

ケンタはそのヤンキー系のお店に入りたかったらしく、嬉しそうに誘ってきた。

いいよ。

そこで買い物をしようとは思ってもいなかったので、気乗りしなかったが、ケンタがとても入りそうだったので一緒に入って行った。

ケンタはショーケースの中のバタフライナイフを指さして、「どれが良い?」などと聞いてくる。

「う~ん。買うなら、これかな?」

あまり高くない細いバタフライナイフを指さしマコトは言った。

「それじゃ、弱そうだよ。やっぱりこれだろ!」

ケンタが指さしたのは、サバイバルナイフだった。

「そんなの持ってどうするんだよ!」

安全な国日本には似合わないであろう大きいサバイバルナイフをチョイスしたセンスに思わず拍子抜けしてしまった。

これで~、これで~、これ振り回したら誰も寄ってこないだろ!」

馬鹿か・・・当たり前だろ!」

どうしよう・・・欲しいな・・・」

ケンタッキー・・・そんなもん持っていても危ないから、絶対使わないからやめときな。

そういうもんかな・・・じゃあ違う店行こう!
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