甘い蜜に誘われて
やっぱり......

留年を覚悟しないといけないのかなぁ。

って、半分諦めかけた。

でも、先生が私に救いの手を差し延べてくれた。

「まぁ......しかし、足りない単位を補ってやらない事もないぞ?」

えっ?

今......なんて?

「それって、どういう意味ですか?」

と私が言うと

先生は、生徒会長の鈴音大樹は知っているか?と聞いてきた。

鈴音大樹って

あのガリ勉生徒会長でしょ?

黒髪の眼鏡で、そこそこ長身の。

で?生徒会長が何?

私が知ってますよ。と答えると

先生は腕を組んで

「お前には、生徒会長の手伝いを頼みたい。」

手伝い?

「......例えば、どんな手伝いですか?私、頭使う仕事はちょっと......」

「安心しろ。生徒会室の掃除や簡単な仕事だ。」


そんなので良いの?

そんなので、留年のピンチから脱出出来るの?

「で、どうする?やってくれるか?」

やるかやらないかなんて......

答えなんて決まってるじゃない。

私は即答で

「絶対にやります!」

と言った。



先生は

「そうか?なら、頑張れよ。......お前なら上手くやれるだろう......」

ん?

それってどういう意味?

まっ。

細かい事は気にしなくても良いか♪
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