乱華~羽をくれた君~【完】
背が小さくて華奢で、目がくりんっと大きくて。
ショートボブの似合う、女の子らしい子。
あたしなんかより数倍も可愛い。
こんな子に告られたら…陸さんだって…
一気にテンションが下がってしまった。
しばらく話をした後、3人はあたしに「またね~」とにこやかに手を振ってその場を離れた。
悪い子達じゃなかったけど…
むしろ感じのいい子達だったけど…
だけど、すごい胸が苦しくなってしまった。
あたし、今すごく醜い女になってる。
他の女の子なんてもう助けないでって、思ってしまってる。
こんな自分が嫌い…
その時、急に辺りが騒がしくなり、バリバリという音を出しながら何十台もの単車が現れた。
周辺の女子が騒ぎ出す。
よく見ると陸さん達の他に、見たことのない人たちが沢山いた。
さっきあの女の子達が言っていたエスペランサというチームの人達なのだろうか。