未来観測

距離

夏休みの補習が始まってちょうど6日目。
明日で終わりを迎えるこの補習も
順調にここまで進むことができた

最終日も気を抜かないように。
そう思いながら職員室で最後の見直しを行っていると
突然目の前に見える扉が勢いよく空いた


「はぁ…。
今日日直って高岡先生だっけ?」


少し息を切らしながらあたしの顔を見るのは
サッカー部の顧問の林先生。


「…はい。そうですけど。
先生、何かあったんですか?」


「あぁ、ちょっとね。
今日たまたまサッカー部に来てた三年生の生徒が怪我してさ…
今から病院に向かうとこなんだ。
悪いんだけど、その生徒の家に電話かけといてもらえる?」


「はい。もちろんです。
…でもその生徒さん大丈夫なんですか?」


「あぁ。
とりあえず他のサッカー部員に状況聞いて、お願いできるかな?」


「えぇ。」




グラウンドに向かうとサッカー部の部員が何人か集まっていて
その中には顔見知りの生徒もちらほらいた

あたしに気付いた生徒が何人か近くに来て
怪我をした生徒の状況を伝えてくれる


「じゃぁ骨折の可能性があるってことね?
とにかく病院を親御さんに伝えなくちゃ…

その生徒さんの名前は?」


「三年の赤谷先輩!」


「…え?」


「あーっと…。
フルネームは赤谷寛人。
確か五組だっけな?
先生!これ電話番号だから」



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