EMERALD
「ジャンです。思い出していただけましたか?」
「あ・・・」
思い出して、世羅は申し訳なさそうに頭を下げた
「こんなにも暑いのに、上着を?」
世羅のカーディガンに首を傾げて、ジャンが問う
「低血圧で、体温が低いんです。保健室に用事ですか?」
「そうなんですか。・・・少し、話をしたいと思ってたんです。時間をいただいても、よろしいでしょうか?」
ジャンの誘いに、世羅は断れない雰囲気を感じた