EMERALD


ちょっとだけ苛立って、みちるに答えてしまった


「世羅、機嫌悪いの?」

「そんなんじゃ、ないけど・・・」


申し訳ないように、世羅がうつむく


「あんた、たまには自分でやりなよ。大学受験だってあるんだし、今のまま人頼りだったら、二浪三浪は確実だな」


通りかかった美優が、みちるの頭を軽く叩く


「日向、私の写すか?合ってるかは分かんないけど」


古典の教科書から、折り曲げたプリントを取り出す


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