EMERALD


《レオナードは、敬愛すべき我が国の王子。私にとってもそう。友であり、兄弟であり、大切な幼なじみ。ただそれだけ。だからこそ、私は彼の味方なの》

《・・・・・・・・・・・・》


安心した?

自身に問うてみた

問うてみて、世羅は納得した


自分は初めから、彼女に対して嫉妬も疑惑も抱いていなかった


《行きます、私》

《そう。いい返事で、私も嬉しいわ。・・・今夜、泊めてくれる?》


微笑む彼女は、ただ美しく、穏やかだった


< 522 / 627 >

この作品をシェア

pagetop