Magic card
確かここだったな…。

公園のベンチに座り桜を眺める。

あの頃とあんまり変わってない

ごそ、

ポケットからあの日もらったカードを出す。

『お兄さんに会いたい』

ペンを出し、そう書く。

そういえば、どんな人だったけ…


そうそう確かこういう、

ドキーっ、…

って、えっー、お兄さんにそっくりな人が!!

桜の精とか…

ってそんなファンタジーなことが、


桜がぶわっと舞い散る。

「あっ…」

その人の所にカードがひらりっと落ちていく。


「はい。」

そっけない感じにそう言われカードが渡された。

「あっ、ありがとうございます」


「…あの、もしかしてお兄さんいますか」

「えっ、はい、います。それが、どっ、」
「会わせて下さい。」

腕をつかみ私は言う。
< 3 / 4 >

この作品をシェア

pagetop