Morning moon
「ただいま。」
おばあちゃんの部屋に戻ったのは、もう日が沈んでからだった。
「遅かったね。森にいたのかい?」
「うん。少し薬草の観察をしようと思って。」
「そうかい。奏美は薬草が好きなのかい?」
「好きっていうか、私役に立つことがしたいの!花摘みになれるかなんてわからないし、だったら薬草を研究して何かの薬に立ちたい!」
「そうだね。私の血をひいているから花摘みになれる可能性もまだ残ってはいるけれど、残念ながらその可能性はかなり低いよ。」
半分わかってはいた。けれど、おばあちゃんの言葉に奏美は動揺を隠せなかった。
「やっぱり厳しいんだね。」
「でも薬草学だって立派な学問だし、役に立つ仕事だよ。」
「うん!大学もね、薬学部に行こうと思っているの。」
「がんばっておやり。」