Morning moon
「うーん…それもないとは言い切れないと思いますけど…。」

「彼はまだ相葉さんを諦めてないんだね。」

微笑む先輩の前髪が窓からの陽射しに透けて、銀色に見える。

ドキっとした。

フォークを持つ手が止まってしまう。

「どうしたの?」

「あ、いえ…なんでもないです。最近の剣は、理華の方に気持ちが傾いていってるみたいです。」

「そうなんだ。」

「理華もつらかったと思うんですけど、諦めずに3年生になってからサッカー部のマネージャーになったりして、
健気にがんばってましたから。」

「それはよかったね、もっと想いが伝わるといいね。」

「そうですね。」

再びフォークを動かし、ケーキを口に運ぶ。

添えられていたラズベリーの実が心まで甘酸っぱくした。
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