ひと夏の経験









放課後も理由をつけて一人で帰った。
素直になれない私にどこまでも腹が立った。




一輝が部屋に入ってくる。





「やっぱり奈々香おかしいよ!ちゃんと話せよ!!」




「なんでもないよ」




最初は優しくそう言えたけど、




「なんでもない事ないだろ!ちゃんと話せよ!!」





「だからなにもないってば!!!」



きつく言ってしまった。




「ちゃんと話せ」




「じゃあ言うよ!!全部話すよ!!」





「うん」







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