ひと夏の経験
男が部屋から出ると次はお母さんが入ってきた。
「次から次へとなんなの!?もういいよ…」
胸が締め付けられそうだった。
お母さんはなにも言わず部屋を出る。
視線を変えると携帯が光っていた。
愛菜からメール。
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今日なんかあったの?
休みなんて珍しい
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メールにはそう書いてあった。
すぐ返信した。
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放課後、あの海で会える?
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あえるよ
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こんなやりとりをした。