深海から見える灯【完全版】
「聞いていい?」

ベッドであたしの上に乗っかってるサトが言った。

「何?」

「彼氏とオレどっちが好きなの?」

あたしは迷わず答えた。

「サトだよ。ずーっとサトが好きだったから」

「じゃあさ、これは浮気じゃなくて本気?」

「サトが別れろって言うならすぐ別れる」

サトはニコって笑った。

「オレはうーちんの事、好きだよ。何度も繰り返すって言っただろ?」

あたしとサトはキスをした。





事が済んであたしはサトの腕枕に頭を乗せていた。

「何?」

少し眠そうなサトはあたしの方を見た。
その顔を見たら涙が出てきた。

「何で泣くの?」

「わかんない・・・。サトの事好きすぎるからかな?」

サトはしばらく考えて言った。

「あのさ、25になって、お互い誰も相手がいなかったら結婚しようか?」

「え?」

「約束な。25歳、誰もいなかったら、うーちんはオレの嫁になる」

あたしは笑った。

「遠いね。・・・でも、誰もいなかったら約束守ってよ」

サトも笑った。
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