Black★Joker【完結】
「いたた……すいません……」
お尻を押さえながら立ち上がり、目の前に立ちはだかる人物に視線を移した瞬間全身から血の気が引いた。
「いてぇな。どこ見て歩いてんだよ」
「あの……ごめんなさい……」
運の悪いことに僕は悪げな二人組の男にぶつかってしまったようだ。
ペコペコと頭を下げる僕を見て、二人は目を見合わせた。
二人が何を言ってくるか、手に取るように分かる。
「なぁ、病院代払ってよ?」
「お前からぶつかってきたんだもんな。当然だよな?」
僕は何でこうもマヌケなんだろう……。
学習能力ゼロだ。
龍馬と知り合った時の状況と全く同じだ。