イジワル王子に恋して
「彩子。
海いくか?」

「え!?行く!」


また勝手に部屋に遊びに来てた彩子。

ベッドに寝っ転がって人の漫画を読んでいる。


漫画を投げ捨てると(だから俺の)
机に座ってた俺の首に巻き付いて来る。


「うれしい!水着かわなきゃ。」

「あんじゃん。お気に入りの苺のやつ。」


去年は母親達に
無理矢理一緒に連れていかれた。

彩子はまだ中学生で
真っ黒にやけていた。


「もっと…セクシーなの買う。」

彩子は口を尖んがらせて言う。

バカ。
セクシーなの着たからって
セクシーになれるわけじゃねぇんだよ。


「それで悩殺するの?俺を。」

「うん。」

「できるもんなら、やってみろ。」

彩子はちょっとすねた顔になった。
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