イジワル王子に恋して
「圭く〜んっ!」

自転車をとめてると
三年の女子軍団が群がる。


彩子は
圭の腕に掴み、睨みをきかす。


「何よっ。またアンタ?離れなさいよっっ」

「きゃ。」


彩子は
メリッと剥がされる。


「幼なじみだかなんだか知らないけど、調子にのらないで。」


うるるっと
圭を見上げると
冷たい目で見降ろされる。


「彼女面すんな。ガキ。」

圭くんは
その女達の肩を抱くと
さっさと教室に行ってしまった。



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