ちっちゃな彼女。*30センチ差のいちごな初恋*

結局、そのままどうすることも出来なくて…メグは高校生になった。

彼女達と同じ学校へ行くのが嫌で、似合わないけど勉強して、1ランク上の高校に見事に合格。

同じ中学の人も居るけど、悪い噂を流されたりすることはなくて、本当に新しい生活の始まり。

だけど、1か月過ぎても、2か月過ぎても、女子の友達を作ることが出来ずに居た。

また、あんなことになるのではないかと考えると…自ら喋りかけることが出来なくて…。


そんなある日、苺ちんに出会った−…。

帰ろうとしてたら、玄関に一人の背の小さな女の子。

!?

一瞬、仲良しだった友達に見えた。

それは…下駄箱の上に、必死に手を伸ばしてたから。

メグが初めてあの子を見た時と、風景が重なって…。

下駄箱の上には教科書。

取れないの…?

その子に近づいた。

近づけば近づく程、あの子とは別人だということが、はっきり分かるのに、

メグには一緒だった。

そこにはあの子が居たの。

メグが…メグが教科書を取ってあげたら、また友達になれるだろうか。

笑ってくれる…?

ドキドキしながら、教科書を取った。

「はい」

緊張のせいか、無愛想に教科書を渡す。

「え…」

苺ちんの少し驚いた顔が、内心は怖かった。
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