ちっちゃな彼女。*30センチ差のいちごな初恋*
♪苺side♪


ドキドキドキ…

心臓の音が…鳴りやまない。

だって、西藤くん帰って来たみたいだったから、起きようとしたら、

いきなりほっぺた摘まれて…



「かわいい」



って…。


完全に起きるタイミングが分からなくなったあたしは、どうしようと焦っていたら、西藤くんはまた、どこかに行っちゃって…
今ひとりだ。

心臓の音、聞こえるんじゃないかってくらい、大きくなってる…。

顔も、すごく熱い…。

もう少しで、西藤くんに気付かれるとこだった。


ねぇ、かわいいって…

あたしの事?

だったらすごく嬉しいよ?


「かわいい」って言葉は嫌いだった。

みんなあたしを小さいから「かわいい」って言うの。

西藤くんはどんな気持ちで言ったの?

女の子としてだと期待してもいいですか…?

なんて、あるはずないのにあたしはバカだ。


だけど、おかしいけど、

たとえ子供を見て「かわいい」って言う大人の心理と一緒でも…
みんなと同じ「かわいい」って意味だとしても…


西藤くんに言われるなら…

嬉しい。
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