地味子の秘密*番外編*
杏とケンカなんてウソだがな。

むしろ、昨日は今日会えない分イチャついてきたし。


「昨日から口利いてくれねーの。電話にも出ねーし……どうすっかな……」


これもウソ。

だけど、お前が会議を入れたせいで……杏が楽しみにしていた遊園地はキャンセルになったんだから。

このくらいイジメたっていいだろ。


「しゃ……社長~す、すみませ~ん」


北原の目にウルウルと、涙が溜まり始めた。

自分のせいで俺たちがケンカ中だと思っているようだ。

ホント、イジメんの楽しいわ。

電話の時の対応と、全然違うし。


それからは、ショボンと落胆した北原。

相変わらず、目はウルウルとさせている。


フン。ザマーみろ。


心の中でクスリと笑った。



車が会社に到着し、社内に入る。


最上階の社長室で、もう一度会議の資料に目を通した。


今回の会議は、滝本のジュエリー部門について。


売り上げに問題はないが、最近様々な会社がジュエリーの店を出してきている。


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