地味子の秘密*番外編*
――杏樹side――

みんなでグルグルとショップをまわり、午後3時。

安くて―おいしいと人気のスイーツ屋さんで休憩することになった。


バラ、ガーベラなどの花でブーケが作ってあって、それがところどころにある。

全体的に薄いピンクで統一されている店内。

その中の奥の席に座って、メニューを広げた。

店内には、もう3時を過ぎたからか女子高生たちが多い。


小さな子供を連れた親子もいたり……人気店ってことで、お客さんはたくさんいた。


「なににしようかな?」


中村さんがうれしそうな顔でどれにするか悩んでいる。

それもそのはず。

メニューは、甘いパフェから、ちょっとランチが出来そうなものまであった。

う~ん……確かに悩むね。


5分ほど悩んだ末、抹茶とチョコレート、ヨーグルト、フルーツという全員甘いパフェにした。

ちなみにあたしは、チョコレートパフェ。


それから15分ほどして、注文したものが運ばれてくる。


「「「「キャア~」」」」


安いのに、ボリュームはあるんだ。

これはいいよね!


全員のテンションが上がる中、細長いスプーンを持って食べようとした。


しかし。


「杏ちゃ~ん……」


足元から聞こえてくる声が。


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