いちごあめとキミ
あたしは教室から出るようにして、爽汰くんの傍を通りかかった。


その時に、手紙を机に静かに置いたのだった。



それから意味もなくトイレへ行き、自分の席へ戻った。



隣には、何かと噂好きな蒼空(ソラ)ちゃん。男の子だけど、何故かちゃん付けで呼んでいる。



蒼空ちゃんが、手紙のことや爽汰くんのことで何も言ってこなかったらセーフということになる。


「……」


あたしが席に座っても黙って本を読んでいた。

すごく真面目な顔で。そんなにハマる本なのか。



おそらく、授業中より真面目な気がする。



とりあえず、あたしは一安心したのだった。
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