いちごあめとキミ
本当にいるの? と、少し遠くを見た時……本当に魅夜斗くんの姿があった。

あたし、バレてないよね? うん。きっと。


左横にいる爽汰くんを見ると、何故か屈んでいた。


「何やってるの」


「えぇ、だって……見つかったらやばいじゃん……」



そう? と、心の中で呟いてみる。


バレたところで、殴られるとか、そういうのはないと思うんだけど。

平気だと思うんだよね。



……いや。平気なんかじゃない!


爽汰くんと一緒にいる所なんか、魅夜斗くんに見られたくない。


あたし達は、みやとくんが店から出てから買い物をしてバス停に向かい、再びバスに揺られながらあたしの家へと帰っていくのだった。
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