いちごあめとキミ
誰かあたしの代わりに手紙を渡してくれる人はいないだろうか。

辺りを見回す。

すると、あたしの視界に夕真の姿があった。


「ゆうま~っ」

と言いながら、夕真の元へ走っていった。


「んあ、何?」


「あのね、この手紙爽汰くんに渡してほしいんだけど……」


と、軽く上目遣いでお願いする。

少し前まではあたしのほうが大きかったのに……、やっぱり男子だな。と思う。


「いいよー」


夕真は、なんだか笑いながら引き受けてくれた。


「じゃあ、コレね」


と言って、夕真に手紙を渡す。


すると、夕真はニコニコしながら

「ねぇ、中身見ていいー?」

と言ってくる。


あたしは適当に「別にいいんじゃなーい?」と返しておいた。

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