切恋
   「俺達、ぺアだな。愛望」そして、最後に声を上げたのは翼。
 「///」赤くなった顔は元に戻らなくて・・・。

    「どした?熱、あんの?」そう言って、あたしのおでこに平然と顔を近づけて来る翼に、あたしの鼓動と顔は素直な反応を見せてしまう。

   「愛望ぃ♪早く、行こっ♪」わざとらしい梨菜の行動。

  でも、よくよく考えたら、由香ちゃんと翼が一緒にならなきゃ。
あたしが、もしも翼の彼女で、他の女の子と一緒に居られたら、嫌だもん。


       「ぁ、ぁたし、ゃっぱり・・・」遠慮気味に開いた言葉は、
  「愛望ちゃん?私の事、心配してるんでしょ?優しいなぁ。愛望ちゃんは♪
気にしなくていいのに♪」 驚くべき人物、由香ちゃんに遮られた。

     「ぅ、ぅん」屈託の無い、由香ちゃんの笑顔を見てると、こっちまで笑顔になっちゃう。    ホント、あたしって馬鹿。



   由香ちゃんが・・・、もっと悪い子だったらいいのに・・・。



   嬉しいのと悲しいのとで入り混じった思い。

   
そんな気持ちを抱えてあたしはお化け屋敷へと足を進めた。
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