霊務2
【この会社って…ー2】





サキに呼ばれた通り
約束の深夜
会社の前まで来た礼子。






会社に明かりはなく、
閉まっているようだ。







「入れないなあ~

まあいいや、
幽体離脱してこ」







すると
丁度玄関まで
迎えに来たサキが、
礼子を止めた。







「ちょっと待ちなあ。
今内側から開けるから。

アンタ幽体になると
霊力強すぎるから
この会社入れないよ」







そう言ってカチャリと
ドアを開けてくれた。







これは
位の高いサキにしか
できない事なので、
わざわざドアを開けに
来てくれたのだ。







「ああ、サキ
先に中に居たのね。

サキ先に…
プクク!!」







笑いながら礼子は
夜の会社へと入った。







今日は
夜勤がない時なので
会社には
人っ子一人もおらず、

セキュリティーも
サキが解除してくれた。







「んでんで
今日は何の用なの?」







礼子の問いに
サキは答えた。







「まあまあ待ちな。

ちょっとまた最上階まで
行ってもらうよ」







そう言ってサキは
エレベーターのボタンを
押した
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