君に本当の愛を教えよう
「お姉さんって高校生!?
U女学園の!?」
「そーだよ
いいから、それ返せっ」
そう言い紙袋を指差した
「んよ
てかびっくりしたんだけど、あの子」
「ん?」
紙袋を受け取った越後は
やたらと中身を確認している。
俺なにもとってねーよ(笑)
「ちょっと声かけたぐらいで
びっくりさせたみたいで
すんごい驚いた顔して俺を見るなり
どっか走ってちゃったよ。
それでそれを落としていったわけ、」
「………」
「もー、
こっちの方がびっくりしたよ」
「帰れ…」
「あ?」
「いいからもうお前帰れ!」
「…わかったよ」
ペダルに力をいれた
信号機で止まったところで
振り向いてみた
その先には
走っていく越後の姿があった。