Maidoll Factory
それから一週間ほど経っただろうか。

メイドールファクトリーにお客様がやってきた。

初めてメイドールを購入するというエルフの女の子。

メイドールの知識には疎く、どんなものを購入していいのかわからないという。

ただ、自分のいい友達になってくれるような、心優しいメイドールが欲しいという事だ。

心の痛みも喜びも分かち合えるような、そんなメイドールが。

「そうですね…それでしたら」

僕は彼女を『メイドールの揺りかご』へと案内する。

「こちらに完成済みのメイドールが数体準備してあるんです。一目見て、フィーリングが合うメイドールがいれば、そちらをお買い上げいただくのもいいかと思いますよ?」

「わぁ…素敵なメイドールがこんなに」

エルフの女の子は瞳を輝かせて、カプセルの中のメイドール達を見つめていた。

しかし、今ひとつ決め手に欠けるのだろうか。

どれにしようか迷っている様子だ。

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