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04、社長室



04、社長室




電話で呼び出され、私は社長室に来ていた。
そこまで広くない社長室は、いつ見ても綺麗に整理整頓されていて、当人の几帳面さやらが際立って見える。

奥のデスクでコーヒーを啜りながら、社長はパソコンの画面と向き合っていた。
そんな姿がとても絵になる。
格好良くて見惚れていると、社長の目が突然私の方に向けられて、ドキッとした。

「ユウの件だけど」
「はい」
「協力してあげてね」
「はい?」

ユウ君の件?
私が協力してあげる、ユウ君の件?
私が頭に?を浮かべていると、社長は上品に微笑んで、「彼女との同居の件よ」と言った。

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