オレの相棒。




「お疲れ様です」

「お疲れ~」


練習を終え、オレと大和がグランドに残っているとようやく悠弥が帰ってきた。

「遅かったですね悠弥さん」


「あ、うん。なんか監督の話長くてさ、今までかかったんだよな」


そう言ってスパイクの紐をほどく。

「あの…悠弥さん」


「ん?」

「帰り、何か食って帰りませんか?」


大和は積極的に話しかけ、悠弥の気を引こうとしている。そんな大和を気にもしない悠弥。

練習前より、酷くなっている。


「あ、うん。」

「じゃあ俺、先に着替えてきます」


大和は部室に行き、グランドにはオレと悠弥だけになった。

あの日以来、必要最低限のこと以外喋らなくなった。


気まずい空気が流れる。










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