オレの相棒。
「こんな楽しい試合、途中で交代だなんて絶対有り得ないよ。俺は最後まで出る。チームのために」
「…その足じゃあ迷惑をかけるだけだと思うけど。とにかく、その足じゃあキャッチャーはできないだろ」
オレだってこんなこと言いたくなかった。悠弥と最後まで、バッテリーを組みたいと思ってる。
けど…この試合負けたら、悠弥は…
「この試合負けたら、再興高校に転校するんだろ?」
大きく目を見開いて驚いてる。
"なんで知ってるのか"聞きたいような目をして、オレを見てくる。
「大和の友達が言ってたんだと。再興高校で噂になってるって。…なんで言わなかったんだよ」
「…やっぱり東に隠し事はできないか。この試合で負けたら、父さんが再興高校に行けって。」
そして、
「まあ元々、父さんは再興高校に行って欲しかったんだ。それを俺が勝手に嶺北高校に入学したんだ」
と付け加えた。