オレの相棒。
■すれ違いと通じ合い
---準優勝
オレ達は、甲子園でも勝ち進んで行き、優勝こそ逃したものの、準優勝という結果を残した。
颯太さん達の代以来の甲子園出場で、準優勝。特にオレと大和は、一気に全国の有名選手の仲間入りとなった。
新聞にも大々的に取り上げられたり、雑誌にも名前が載るほどになった。
「"兄弟で甲子園出場"。俺達も有名になったもんだね、兄貴」
休憩中、水を飲みながらひと息つく。
「特に兄貴は、プロ注目選手だってさ。この調子だと秋季大会の結果次第で、悠弥先輩と甲子園に行けるよ」
「ああ」
雑誌を見ながら、このページにいつか悠弥と二人で…なんて想像していた。
でも、この時、オレは悠弥の気持ちを知らなかったんだ。