オレの相棒。




『トラウマ』だと言われた。

東の球を満足に捕れないのに、甲子園に行けるわけない。


それにいち早く気付いてくれたのが直哉さんで、2ヶ月半ずっと練習に付き合ってくれた。


「もう大丈夫だね。タイムも戻ったし、キャッチングもバッティングも前より上手くなってる。安心して甲子園に行っておいでよ」


「本当に…お世話になりました」

深々と頭を下げ、何度も何度もお礼を行って別れた。


甲子園まで後一週間。

間に合って、ほんとに良かった。


エナメルを左肩に掛け、家に帰っていると、後ろから声をかけられた。







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