君色の夢に恋をした。



顧問が去っていったあとは、また平穏な時間が流れる。



私はこの時間が好き。


誰も来ないとこで、黙々と絵を書いていられるから。



私には、絵だけがあればいいの。


友達とか、恋人とか、そんな脆く儚いものはいらないから。


私は絵さえあれば、なにもいらない。













「……こんな感じかな。」



どれぐらい、たっただろうか。


辺りはほんのり薄暗くなっていて。


まぶしかった太陽が、沈みかかっていた。




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