君色の夢に恋をした。


――あの日。


『おはよう』が返ってこなくなった日から、私の心は冷め切っていた。


最初こそはもう一度、皆と仲良くなりたくて奮闘してたけど。


途中で、疲れてしまった。

途中で、自分は何がしたいのかわからなくなってしまった。


いつの間にか、頑張りが諦めへと変わっていたんだ。



――馬鹿馬鹿しい。


なんで、私をいじめる奴らともう一度仲良くなろうと、私が頑張らないといけないのか。


いっそのこと、一人でいた方がマシだ。


そう思い始めたのは、いじめが始まってから二週間ほど。


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