君色の夢に恋をした。


「…蒼井は責任感じなくていいんだからな。」



ふと、早口の担任の中村先生が口を開く。


中村先生は決して若くはないけれど、優しくて濃厚な人。


俺は中村先生の穏やかな雰囲気が好き。


いつもだったら、中村先生の優しい雰囲気に安らぐところだが、

場合が場合。


緊張は、積もるばかりだった。



「…これ、早口が倒れたとき、横に置いてあったんだ。」



突然、中村先生はバックを弄ると、一枚の紙を俺に渡してきた。


俺は静かに受け取ると、それを開く。


そして、中身をみて絶句してしまった。


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