君色の夢に恋をした。
「―…“たすけて”。」
「…は?」
無鉄砲に、飛び出た言葉だった。
翔は、私の反応を気にも止めずに。
だけども慎重に、言葉を紡いでいく。
「早口、夢の中で叫んでたよ。」
「……。」
「早口は、何から助けてもらいたかったの?」
翔が先程の場所から立ち上がり、こちらに近づいてくる。
そらせないぐらい、真っ直ぐな視線を向けながら。
真っ直ぐすぎる視線が、私を動けなくする。
「…誰から、助けてもらいたかった?」
「……。」
「早口は…、
―…何に、苦しんでたの?」
怖かったんだ。
この時、初めて翔が怖いと思った。
翔の瞳が、私の中身を全部、引き出してしまいそうで。
透明だからこそ、怖い。