上司に恋しちゃいました
「なんでこんな猫みたいに気まぐれな女なのに離したくないんだろう」


鬼の王子は自嘲するように言った。


……好きな時に抱ける都合のいい女を離したくないだけでしょ?



「俺、よっぽどお前にまいってるみたいだ」


……嘘つき。


奥さんがいるくせに。



鬼の王子は力強く唇を押し付け「消毒だ」と言って貪るようにキスをした。



シャワー浴びてないから嫌と言ったのに、強引に服を脱がされる。



「ダメだ、お仕置きだ」


……何がお仕置きよ。


自分勝手でわがままなだけじゃない。

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