上司に恋しちゃいました
とりあえずどこかに出掛けようかと思って、クローゼットを開けた時、宮沢さんの言葉を思い出した。


「確かに地味だな」


黒や茶色などダークトーンばかりが並んでいた。



クローゼットを開けた時、可愛い洋服や雑貨に囲まれてワクワクするような、あの感覚がない。


長い間忘れていた。あたしはあの感覚が大好きだったのに。


クリーニングした時についてきた針金のハンガーに吊られた洋服たち。


もっと可愛いハンガーに吊られて、収納も工夫すれば、もっと洋服が輝くのに。かわいそう。


なぜだか急に焦りみたいなものが湧いてきて、急いで街に繰り出した。

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