上司に恋しちゃいました
「こういうことは仕事中にはちょっと……」


作り笑いを浮かべて、逃げるように横を通りすぎようとすると、腕を掴まれて背中を壁に押し付けられた。


「痛っ」


「じゃあ、仕事中じゃなければいいの?」


浅田君はいやらしいことを考えているような目付きで言った。


両手を抑えられて、あたしの膝の間に浅田君の右足が滑り込む。スカートを足で捲るように、ゆっくりと右足が上がっていく。


「今晩どう? 絶対満足させるからさ」


耳元で息が吹きかけられる。毛虫が背中を這うような、ぞわっとした感覚がした。


……生理的に無理!

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