上司に恋しちゃいました
「やっ……」


恥ずかしくて、顔を腕で隠した。


征服されるように上から見下ろされると、鬼の王子の顔がまともに見られなかった。


ましてやここは会社の会議室で、昼間の明かりはあたしの身体を隠してくれない。


「最近、美月の洋服が変わった」


舐めるように、あたしを上から見下ろしながら鬼の王子が呟く。


「俺のおかげだって自惚(うぬぼ)れていいの?」


火照(ほて)った頬を隠しながらコクリと頷くと、鬼の王子は嬉しそうな顔を浮かべた。


鬼の王子が嬉しそうだと、あたしも嬉しくなる。


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