上司に恋しちゃいました
あたしが何か父のしゃくに触ることをすれば、


父は「お前の育て方が悪いからこうなるんだ!」


と母を怒鳴り、


あたしが母の前で失敗やわがままを言えば、


「お父さんに怒られるのはあたしなのよ!
いい子にしなさい!」


とぶたれた。


あたしは常に父と母の顔色をうかがって、いい子にならなければと思っていた。


父と母がこれ以上喧嘩しないように、敷かれたレールの上をはみ出さないように必死だった。


就職をして実家を出たら、自然と疎遠になっていた。


忙しいことを言い訳にして、実家に帰ることも、電話をすることも減っていた。

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