上司に恋しちゃいました

「それにしても凄い荷物だな。今日辞めるって言ったのに、どうやってこれ用意したんだろな、あいつら」


『コレ』というのは、あたしが抱えている大きな花束のこと。


オフィスを出る時に、皆から貰ったのだ。


「慌てて用意してくれたみたいです。

突然だったから、こんなのしか用意できなかったけどって言われたんですけど、嬉しくて泣きそうになっちゃいました。

それに、今度送別会も開いてくれるらしいです」

「そっか、良かったな」

「はいっ!」


大きく返事をすると、鬼の王子は安堵したような、優しい瞳であたしを見つめた。


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