上司に恋しちゃいました
「手伝うよ。一人じゃ大変でしょ?」



島田君は少し驚いた顔をしてから、悲しそうに首を横に振った。



「俺の……ミスですから」



視線を下げる島田君。断られてもあたしは食い下がらなかった。



「でも、このままじゃ間に合わないかもしれないよ?」



「深川さんにそんな迷惑かけられないです。自分の仕事もあるのに……。

それに、自分のミスは自分一人で挽回したいんです」



島田君の言いたいことは分かる……でも……



「もし間に合わなかったらどうするの? こちらの勝手で先方に迷惑がかかるんだよ? これがきっかけでもうウチとは取引してくれなくなるかもしれないし。


今の島田君、強がってるようにしか見えない。頼るのも仕事だよ?」
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