王子様orお姫様 ~お姫様の正体は王子様!?~

真実

《光サイド》
「親父・・・」

 何でここにいるんだ?

「今の話聞かせてもらったぞ」

「賢ちゃん!!」

「由希子!!」

 いつものが始まった。

 俺の親父と母さんは一日で初めて会うと
抱き合う癖がある。

 ちなみに賢ちゃんとは親父の賢志という
名前を略した言い方だ。

 ほんとこの二人の行動は理解できない。

「由希子」

「なに賢ちゃん?」

「さっきの話はほんとか?」

「はい・・・」

 母さんは小さく頷いた。

「それじゃー美里ちゃんと結婚する約束は
守ってもらおう」

「待ってくださいおじさん!」

 この声は美里か!

「おお美里ちゃん久しぶりだね」

「はいお久しぶりです。それよりあたしと
光が結婚することを取り消していただけま
せんか?」

「理由を聞かせてくれないか美里ちゃん」

 親父は優しく笑って言った。

「理由は、あたしも光も好きな人と結婚し
たいからです」
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