王子様orお姫様 ~お姫様の正体は王子様!?~
《光サイド》
 ふっ、こいつ怒られてやんのマジうける。
姫野みやびおもしれー。授業終わってもボ
ーとしてたし。あっ、気づいた。

「姫野さん?大丈夫ですか?」

「大丈夫だよ。授業終わってたんだね」

「はい」

「気づかなかったー」

 気づかなかったんだこいつ。つうか次移
動教室じゃん。

「姫野さん次移動教室ですよ」

 早く行かないと遅れるだろ。

「あっ、ほんとだ!行こう!光ちゃん」

「はい」

「ねぇ光ちゃん?」

「はい?」

「美里は?」

 こいつ美里が先に行ったことすら分かん
なかったのか?

「美里は先に行きましたよ」

「そうだったんだー」

 そして教室に着くと美里が姫野の所に来
た。

「やっと来たねみやび」

「美里何で行くとき声かけてくれなかった
の?」

 そう言うと姫野は頬を膨らませた。

「一応声はかけていったよ!」

「え?ごめん分かんなかった」

 こいつボーっとしすぎだろ。

 そんなこんなで今日の授業は終わった。

 俺は部活見学をするために弓道場に向か
った。近づくにつれ弓を射る音が大きくなる。

 弓道場に入ると10人ほど人が練習をし
ていた。その中の1人が俺に気づき声をか
けてきた。

「1年生?部活見学?」

「はい」

「本当!?部長!1年生が来ました」

 なんかこいつテンション高くてうざい。
そんな事を考えていると1人の人がこっち
に近づいてきた。

「君が見学の1年生?」

「はい」

 こいつが部長だな。

「私が部長の涼風麗です」





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