流れ星のカケラ【完】

廊下にみんなが並んだのを確認して先生が歩き出す。

それについてく私たち。

「私たちが入学式の挨拶やんなくてよかったよね。」

本当にそうだよね。

私と美奈はこの高校を2人トップで合格した。

入学式の挨拶は上位2名の人がやるの。

でね、入学式の挨拶についてお願いされたんだけど

私は声が出ないからだめだし、

美奈はモデルだし混乱しちゃうと大変だからということで断った。

だから3位と4位の人が挨拶するのかな?

体育館は私たちが高校見学で行った高校の中で1番大きい体育館。

高校説明会で体育館は行ったことあるからわかる。

体育館には私たち1年生が座るパイプイスがたくさんあった。

1年生全員がパイプイスに座ると教頭先生なのかな?

『これから、第50回星嵐高校入学式を始めます。』と言った。

50回とかなんかすごいかも。

キリがいいっていうの?

なんかいいことありそう。

『まずは1年生代表、1年5組の高瀬聖くんと神田悟くんの挨拶です。』

教頭先生が言った後、ステージに上っていく2人の姿が出てくる。

聖って男の子だったんだ。

「高瀬くんって男の子だったね。」

うんと美奈の方を向いて頷く。

男の子でよかった。

でも、どっかで見たことある顔なのは気のせいかな?

『桜が舞うこの季節、僕たちは星嵐高校に入学しました。高校でいろいろなことを学び、いろいろなことを体験してみたいと思います。分からないこともたくさんあるかもしれませんがどうぞ僕たち1年生をよろしくお願いします。』

パチパチと体育館に拍手が広がる。

短い文章だけど、何気にちゃんとしてるしすごいかも。



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