二度目の"好き"を 初めての"愛してる"を

「どういうことよ!」

ムカついている私をほって福野は平然とメニュー表を見ている。


あの後・・・大人しく手を離してくれるのか思ったのに、それとは逆に福野は私の手をいきなり引っ張り私の意見を無視してバスに乗り、そしてこの店に連れてこられたのだ。



「ちょっと!聞いてるの?!ふく…」
「ここ、いい店だろ?」


は?


「去年できたとこだから新しいし、周りの音が聞こえないから静かでいい感じだろ?」


た、確かにあんまりガヤガヤ騒がしいところは好きじゃない。


…この辺はあまり来ないから全然知らなかったけど、感じのいい店だ。



「この店の抹茶パフェがすっげーうまいんだぜ」

そう言いながらメニュー表を指差した。


お、おいしそう・・・



「麻衣もこれにする?」

「・・・うん」

頷くと福野はテキパキと店員さんに注文し、数分後には美味しそうなパフェが置かれた。


やだ…キラキラ光ってる…!



「どうぞ」

「…いただきます」

パクッとパフェを一口。


お、おいしぃ~!

とろける抹茶に小豆が絶妙~。


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