【短編集】フルーツ★バスケット

「これでも舐めたら?」

「イチゴ、飴?」

「嫌いだったかしら?」

「……いえ」

飴は好き。
中でも、イチゴ味は一番大好き。

学校の中だけど、いいのかな?

少しだけ罪悪感を抱きながらも、包みを破り口の中に入れた。

少しずつ広がる甘酸っぱさが

心に痞ていたものを、スゥッ、と溶け出してくれたみたい。

凄く楽になってきた。



< 50 / 157 >

この作品をシェア

pagetop