【短編集】フルーツ★バスケット

「この飴は、魔法の飴なの」

「ま、ほう?」

 先生、今時そんな非科学的なこと、小学生だって信じないよ。

 だけど、
 曇った心から太陽の兆しが垣間見るように、変わってきている今のあたしには、

 やっぱり、魔法をかけられたのかな?

 
「逃げちゃだめ。
 でも、頑張りすぎもダメ

 程々に甘えてごらんなさい
 きっと、貴女を分かっくれるはずよ」

──あたし

また、みんなの所に戻って、いいのかな?

そだ。
あたしは、あたしの出来る事をすればいいよね?

演奏は、ライブの時だけじゃないもね。

それに、二度と来るなと言われてはいない。


「この飴、持って行きなさい。
 お守り」

魔法の飴のお守り、か。


「先生、ありがとう」



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