舞い誇る華
 


――――――――やだなあ…
こんなバカな事考えちゃうなんて
頭でも打ったかな てゆーか あの3人どこ行ったんだろ…




「あ、あの 桜小路様
今後の予定がなければ その ここでゆっくり休まれてくださいまし 鈴様も喜ばれますゆえ」



「俺の時と全然態度ちげえ…
兄貴っ 絶対コイツ兄貴に惚れてますぜ」




少し声が上擦り頬を赤く染め聞く瑠璃を見て八手は左手で瑠璃を指さし、交差するように右手を口の方へ持っていき小声で話すように鈴蘭に話しかける。



「あの~… さっきも言おうとしたんだけどさっ」




焦ったように鈴蘭は口を開く。

先程 八手に兄貴と呼ばれ自分が男だと勘違いされている事を確信し、鈴蘭は誤解を解こうとしたが 鈴姫が取り敢えず城へ案内すると言いタイミングを逃してしまった。


道中、言う機会はあったがそれよりも町並み・服装・言葉 …等々 その他にも目を疑うような光景に鈴蘭は驚きを隠せないくらい頭が混乱していた為、誤解が解けるはずもなくここまできてしまっている。

そんな 鈴蘭を余所に城の近くまで来たと同時に姿を消す鈴姫。
それは いつ城の者が姫がいない事に気付くか分からないし、いない事がバレたら大変な騒ぎになると言って瑠璃が先に行かせたのだ。



そして、鈴姫を見送った後少ししてから瑠璃は裏門から八手と鈴蘭を連れ城の中へと入って行き今に至るというわけだ。

 
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